秋真 in 政治

政治ネタでTwitterとかだと書きにくい長文を不定期に投げる場所。

加計問題――構想の推進者としての市と県と学園

治市長「もう前を向いて」=獣医学部問題:時事ドットコム

 この記事を読んで微妙な顔をしたので、ちゃんと記録しておこう。

 いわゆる「加計問題」とは何かというと、学校法人加計学園が大学獣医学部を設置するに際して不正があったのではないかという疑惑である。

 獣医学部の新設については長年強く制限されていたところで今治市が新設を要請し続けた経緯があり、愛媛県もあわせて働きかけを行っていた。また、要請の初期から具体的な設置主体としては加計学園が想定されていた。

構造改革特別区域推進本部-第12次提案募集関係 - 地方創生推進事務局から構造改革特区に関する当事務局と各府省庁のやりとり文科省の項を参照)

 つまり、今治市長は、ついでに加戸愛媛県前知事も、今治市への学校法人加計学園が運営する獣医学部の新設を推進してきた立場である。当然ながら。どっちも別に隠してもいなかったと思う。隠す意味も理由もないし。

 で、そういう立場の人が、もう不正があったかどうかに拘泥するのはやめよう、と言い出すのはまあ何というか、不正の有無にかかわらず微妙だろう、というのが微妙な顔の背景。

 ところで、彼らを公正公平な第三者だと思っている人がときどきいることには驚かされる。推進側であることは別に間違っていることを(正しいということも)意味しないが、しかし完全に推進側の一員であることを無視して中立的立場であるとすることは間違っていよう。